学部・学科制による縦割り組織の弊害を無くし、研究者が互いに連携する京都大学

大学と産業が融合する舞台「テクノサイエンス・ヒル」を目指す京都大学は2003年、大学院工学研究家の移転を目的として「桂キャンパス」を開設しました。この構想が生まれるきっかけとなったのがナノテクノロジーでした。

京大

ナノテクノロジーは学際的要素が強い学問のため、その研究を促進するためには、これまでの学部・学科制による縦割り制度の弊害を取り除き、研究者が互いに連携を行うことが必須となります。

桂キャンパスはこの点を踏まえ、バーチャル組織として「ナノ工学高等研究院」を設置し、ナノテクノロジーの研究に携わっている各学部の研究者を組織化するという施策を導入(2003年から5年間の時限措置)しました。

また、電気・通信、化学・繊維、医療などナノテクノロジー期待される産業への起爆剤的役割を考慮し、大学内外との共同研究の舞台となる「桂インテックセンター」、外部提携の窓口を担う「国際融合創造センター」などの諸施設を集積させ、ナノテクノロジー関連の共同研究を支える環境を整備しています。

ナノガラス研究の第一人者である京都大学の平尾一之教授は、国家プロジェクト「ナノガラスプロジェクト」で精力的に活躍しており、ガラスになの粒子を加えて電気特性や光学特性を変えるなど、さまざまなガラス研究を推進してきました。日本が牽引する名のガラス研究が持つ産業復興へ波及効果は非常に大きく、将来の日本の産業競争力を占う意味でも、へラオ教授の研究の行方は国内外で注目されているのです。

また、フォトニック結晶と呼ばれるナノデバイスの研究で知られる野田進教授は、2次元デバイスでは、世界最大(従来の10〜100倍)の光閉じ込め効果を持つ光共振器の開発にも成功しています。ローム、松下電工、三菱電機など通信関連や半導体メーカーと共同研究も行っています。